木の作家

羽生 野亜 (はにゅう のあ)

うちのお店のセンターテーブルを作ってくださった木の作家さんです。はじめて見る方は「石なのかと思った」という印象。手のひらで撫でみると流木のような感触です。テーブル板すべてに神経がそそがれているのが伝わってきます。色味はグレイから茶色の間のさまざまな色合い。このテーブルの上だけ次元が切りとられて浮かんでいるような感じです。そして、このテーブルに器を乗せると、みんな素敵に見えてしまう不思議。
とにかく羽生さんの作る盛り皿やテーブルはみんなカッコイイ。何か自然の中からみつけて来たような表情をしているのに、形はモダンで強い意志を持っています。
工房におじゃました時、羽生さんが作品を並べて見せてくださった傍らにフィリップ・スタルクのプラスチックとスチールの椅子が置いてあり、全く違う個性が共存している空間に感動してしまいました。スタイリスト的視点で言うと、すごく以外で合うと思っていなかった物が奇跡のようにピッタリ合った心地良さを体験しました。かなり高度なコーディネイトですが・・・。
そして、テーブルの脚は私の友人でもある鍛金作家の伊藤祐嗣さんにお願いしました。彼はイタリア、フレンツェの美術学校でヨーロッパの技術を勉強しているので、羽生さんのイメージを理解して、天板とのハーモニーを考えてベストな質感の脚を作ってくれると思ったのです。

そんな私の思惑の結果は・・・ぜひお店にいらしてお確かめください。

プロフィール
1965年 神奈川県生まれ
1989年 多摩美術大学卒業
1989〜91年 (株)GK勤務
1995年 朝日現代クラフト展 奨励賞
1996年 朝日現代クラフト展 招待出品
  日本クラフト展 グランプリ
  工芸都市高岡クラフト展 グランプリ
1998 工芸都市高岡クラフト展 招待出品
個展、グループ展等多数

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